第二新卒という言葉をご存知でしょうか?
明確な定義はありませんが、概ね以下の内容で相違がありません。
「学校を卒業後 3年以内で離職・転職活動をしている人」
年齢で申し上げれば、18歳で高校を卒業して21歳までの方、22歳で大学を卒業して25歳までの方が対象と見られています。
求人市場としての第二新卒の評価価値とは?
第二新卒の方が最も気になるのは、ご自身の市場評価ではないでしょうか。
業界業種によっても評価内容が変わりますので、一概に評価が高い・低いを数字で判断することはできません。
第二新卒有利な点 ~その1~ 売り手市場で若さが武器!
日本の人材市場は、人不足で売り手市場です。少子高齢化もあり、20代の若い働き手は、どの企業も必要とされていますので、能力や適性以前に「若い」という点で評価価値があると考えられます。
第二新卒有利な点 ~その2~ 企業カラーに染まっていないので柔軟!
加えて、どこかの企業に勤めていても3年未満であり、在職期間が短いので企業色に染まっていないと見られ、採用企業に馴染みやすい傾向にあります。また、個性や中立性に富んだ、業界や企業の先入観に囚われない発想が期待できます。
第二新卒有利な点 ~その3~ 就職したことでやりたい事が明確!
第二新卒者は、過去に1度でも就職したことから、自分の適性を見直したり、どの様な企業で仕事をすることが向いているのかを感じられたはずです。それだけに、同じ失敗をしない様に企業選択をしていると考えられ、ミスマッチが低いと考えられます。
中には、やりたかった業種が諦められず、転職の選択をした方も居られると思われ、自身の目標が明確化されている傾向にあります。
採用企業が敬遠することは?
逆に、採用企業側が第二新卒者を敬遠する要素は、どの様なものでしょうか?
売り手市場で人材不足と言えども、誰でもwelcomというわけではありません。
採用企業が懸念すること ~その1~ またすぐに辞めるのではないか?
就職して3年以内に退職していることから、同じ様にすぐに辞めてしまわないか?という懸念があります。
「忍耐力が無い」「学生気分の延長」と感じられる退職理由であれば、どの企業も受け入れ難く、いくら第二新卒と言えども、その人の性格や適性で敬遠される可能性があります。
採用企業が懸念すること ~その2~ ビジネスマナーが身についていない
3年以内の短期間とは言え、数日で退職していない限りは、入社後にビジネスマナーの研修や指導は受けているはずなので、改めてしっかりと研修をしなくても良いと考える企業が多いです。
即戦力とは言えないものの、ビジネス上で人前に出ても失礼に当たらないマナーは身に付けて欲しいと期待されるのも無理はありません。
また、ビジネスマナーの研修を受けて、業務中に本人が意識をし続けることで、確実に身に付くものなので、技能や経験といった深い話ではありません。
採用企業が懸念すること ~その3~ 人柄に問題が有るのかどうか
協調性が無かったり、暴力的・衝動的な性格が垣間見れると、「自社に馴染めないのではないか?」「過去の退職理由はこれが原因では?」と懸念されてしまいます。
必要以上に人と群れる必要はありませんが、組織で仕事をする以上は、コミュニケーションを図ろうとする意志と態度は必要になります。
採用企業が懸念すること ~その4~ その他いろいろ
コミュ力が低い応募者は敬遠されるでしょう。
また、面接の時間に遅刻する方も、時間厳守が出来ないと判断されて敬遠されるでしょう。退職したことやその理由を、他人や他の責任へ転嫁しているのもNGです。
まとめ
第二新卒者、採用企業どちらも貴重な出会いを無駄にしたくないと考えています。
また、第二新卒者に完璧な人格を求めているわけではありません。
採用過程の一つ一つは、一人の人間として、社会人として、周囲の関係者と仕事を遂行し、心ある人であることを確認する場であり、自分を成長させてくれる大きな器を有した、温かい企業であることを確認する場であり、どちらも通い合えるかどうかを問うています。
第二新卒者の方は、何度も失敗するかもしれませんが、それでも自分が向き合える企業を探してみてください。あなたには未だ見ぬ価値がきっとある。