多くの新入社員の方が、期待と不安を胸に社会人人生の1歩を踏み出すことでしょう。
そんな期待と不安が悪い方へ作用することで、折角入社した会社を、入社後すぐに辞めてしまう人も少なくありません。
会社側も期待を込めて採用していることから、どの様なことが理由で入社後すぐに退職してしまうのか、ここで見ていきましょう。
1.勤務条件のギャップ
まず一つ目は、入社前に聞いていた勤務条件とのギャップが原因の場合です。
給与、勤務時間、勤務地が入社前に聞いていた内容と違えば、当然ながら不信感、違和感へと繋がり、この様な会社で今後何年も勤務できないという思いで一杯になってしまいます。
特に、勤務時間には注意が必要です。残業や長時間勤務に対するストレスや不満は、昔と違って敏感になっています。
勤務条件の齟齬は、採用企業側の問題であり、すぐに解消すべき内容です。
2.新入社員の能力・適正とのギャップが大きい
新入社員御自身は、できる・やれると思って入社したものの、仕事に従事し始めてから適正が合わないと感じることもあります。
例えば、技術職として入社をしたものの、理数系の分野が苦手で目にするのも嫌になるほどであれば、毎日仕事で扱うことなど到底できないものになります。
職種の違いや内容を完璧に理解して応募してくるとは言えず、実績が無いだけに企業側も本人の力量を把握することができません。
その為、両者間でのミスマッチが起こりやすいと言え、新入社員に限らず若手の適正ミスマッチによる退職は、少なくない原因の一つと言えます。
3.入社後の人間関係の悪さ
新入社員に限らず、社内での人間関係は大きな火種になります。社会人になると以降の人生の多くの時間を会社で過ごすことになるので、我慢が続く要因ではありません。
最もつまらないのは、先輩社員のイジメやハラスメントです。
社会人に成りたてであれば、将来の失望感しか残りません。
先輩・上司が忙しい為に、質問し辛い雰囲気だったり、定時になったものの自分だけ先に帰社するのは・・・といった気遣いに疲れるパターンもあります。
表立ったイジメやハラスメントは無くすべきであり、退職の原因になるのも仕方ありませんが、新入社員側の気遣いから派生する気苦労は、上手くコミュニケーションを図る必要があります。
4.体調不良、怪我などの不可抗力
入社後に病気にかかってしまい長期離脱をせざる得ない場合や、大怪我などで職場復帰が難しい場合など、不可抗力による退職があります。
不運としか言いようがありませんが、一部ではその様な方も居られると思われます。
然しながら、退職する新入社員の多くは体調不良や怪我が原因ではありません。
5.給与が低い 成長ができない
新入社員としては、実力・実績が無い為、給与が安いのも仕方ありません。
当然、会社側が提示した給与が支給されないのは違法です。
成長ができないことを理由に退職される方も居られます。
何年間も従事して、ご自身として努力もされたものの成長が望めない場合や、先輩・上司を見ていても将来が描けない場合など、心機一転で職場環境を変えるべく、転職理由になっているようです。
役職や地位についても、新入社員や若手の内は、実力・実績が伴わない為、求める役職に就けないのは致し方ありません。
厳しい言い方をすれば、自分で会社を設立すれば代表取締役になれます。
しかし、自分の給与を自分の能力で稼ぐことが本質的に大切です。
これらにどう対策すれば良いか?
新入社員をはじめとする社員、雇用側となる企業の何れもが、コミュニケーションを図る必要があります。コミュニケーションに意識を置いも齟齬が出てしまい、退職へと至るcaseも有る為、やり過ぎてダメということはありません。
社員側は、不安や疑義を感じる項目があれば、遠慮なく会社側へ質問や説明を求めるべきです。会社側は、社員が不安や齟齬のない様、可能な限り配慮に努めるべきです。
お互いに配慮が行き届かない内容については、都度改善をするしかありません。これを細かくルール化するのが正解なのか、ルール化せずにある程度は奔放とするのが正解なのか、一意に正解はなく、各企業と労働者が日々手探りで模索しているのが現実ではないでしょうか。
まとめ
新入社員が入社後すぐに退職してしまうには、真っ当な理由がある場合とそうではない場合があります。
会社側が提示していた勤務条件と、入社後に異なる条件になっていたり、先輩・上司からイジメにあっているなど、自身では解決できない要素である場合は、会社側が対処措置を講じない限り、社員が退職へと推移してしまうのも仕方ありません。
逆に、新入社員として実力・成果が伴わないにも関わらず、会社側へ要求している勤務条件が過大であれば、会社側は応えることができない為、どうすることもできません。
故に、それが不満で退職されるならば、「どうぞ」というのが会社側の心情と考えられます。
結局、会社側は働き手がいなければ困ります。労働者も働く場所がなければ困ります。
お互いに快く働ける職場作りに、一定の歩み寄りや努力は必要ということでしょうか。